呪いの払い方教えます
たけおが20歳になる手前の時、よくしてもらってた先輩に言われて忘れられない言葉がある。
「人間は25歳までの性格と考えで固定されるよ。だから25歳まではいくらでも変わりようがあるし、逆に25歳以降は何をしても人間性は変わらない。」
何がしたいかも分からず爆発寸前のエネルギーを持て余してたたけおの導火線に火をつけようとしてくれた言葉だったと思う。
その時からそう受け止めて、ありがたいとも思っていたし、人間は死ぬ直前まで変わり続けるだろうしことが魅力的という信念もあった自分にとって、それを真実と思っているのはなんだか悲しいな。とも思っていた。
そしてその後もいろんなことに手をつけては頭のお片づけが追いつかなくなって飛んだり(最低)また新しいことを始めてはを繰り返したり、を楽しく過ごす20代前半の内側でたま〜に聞こえてくる呪いの言葉になっていった。
その度に確信的な言い返してやる思想がなく、ただ毎度じゃあおれは、死ぬまで変わり続けてやるよ。と言って吹き消していた。
そしてあっちゅーまに言われていた年齢を悠々とオーバーし26歳になり、27歳デビューを来月に待ちわびる自分が今思うその言葉へのアンサーは、本来の純粋に自分してる己、つまり飲乳ギャルだった頃のたけお、さらにすなわち、やさしさに包まれたならで言う小さい頃、はいくらでも旅に出させようともいつの日か必ず帰ってくる。ということ。
それが20年の旅になろうと、はたまた30年、50年かかろうと絶対にカムバします。一度帰ってきてまた消えても、何度でもおまえ昨日までどこ言ってたんだよ、と言うぐらい軽々しく現れます。車寅次郎です。
だから好きなだけ旅に出させて、あたしたちはただの帰る家なんだから、何がしたいのか分からなくても、モヤモヤしても不動の家なんだから雨が降ろうが傘もいらないし、焼払わなきゃさえいればたとえ売却されようとも、自分が帰って来た時に必ず倍の値払ってでも買い直してくれるからOK
だからあたしが無意識にあなたに呪いを植え付けてそれに芽が出て木になって、今まさにあなたと言う家に日陰を作っていたとしても、それをもう少し大きく育てて見てからチェーンソーで切り刻んでリフォームの材料とするなり補強材とするなり、はたまた今すぐ焚き火として活用し、癒されるなどしてください。
今更謝りません。悪意などなかったんだし、謝ってスッキリするのは謝った方だから。